2018/11/28
絵が苦手な大人が多い理由
「絵を描いてください」というと美大卒だったり、デザイナーじゃない人は大抵下を向きます。多くの方は自分は絵が苦手だと思っています。その一方で字が綺麗だったり、「麗」「薔薇」と言った難しい字が書ける人もいます。
多くの人は文字は左脳的なデータとして認識しています。だから学習すれば覚えられると思っています。どんなに画数が多くても一生懸命に覚えます。ところが絵はアートであり、芸術、右脳的な感覚だと捉えている人が多いようです。これは一つの心理的な枠組みです。
字は絵だろ
岡本太郎の名言の一つに「字は絵だろ」というのがあります。この言葉は絵が苦手というカテゴリを一気に破壊します。「麗」という字。「龍」という字が書けるのに花のイラストが描けないわけがないのです。今日の精華学園高等学校の授業の一つが「絵を文字のように書いてみる」「龍」よりも明らかに画数が少ない「絵」は存在するのです。
まずはお手本を見ながらマネして書いていきます。大抵のイラストが5画以内の簡単なデザインなので文字を新しく覚えようと思ったら簡単にかけます。
守破離(しゅはり)
基礎を繰り返して、何度も何度も続けると身についてきます。(守)
そして、徐々に自分らしいイラストへと進化していきます。(破)
その間、約30分、高校生の適応能力は計り知れません。
「上手だね」というと大抵の生徒が「はい!」と笑顔で答えます。絵が描ける自信がついたということでしょう!型稽古を何度も何度も繰り返した後の応用が個性。
同じテキストをお手本にしていても徐々に個性が出てきます!
自分らしさも守破離
基本形となる動作を繰り返し繰り返し、体に染み込ませる。ここまでは好き嫌いや正しい間違っているではなく、比較対象となる「型」を身につける作業。学校はまずそれを徹底的に教えます。問題は子どもたちはそれをいつか破ろうとすること。それは自分の個性を表現してみようという試みだったり、好奇心、向上心からくる挑戦です。
子どもに必要なのが「繰り返し(守)」なのか「独自性(破)」なのか?
あるいはもう自立するべきなのか?(離)
それを周りの大人が見極められると子どもたちの成長を阻害せずに伸ばすことができます。
単純に考えて、15年18年と勉強をしてきて、(守)だけをさせることで良いわけがありません。多くの子は小学校5年生前後で(破)(離)を始めます。優しさ、思いやり、ケア、サポートという言葉で自立を阻むことは気をつけたいものです。
色も塗ってみました!!