町田・相模原|通信制高校 精華学園町田校 校舎長ブログ

起立性調節障害、うつ病、ひきこもり、発達障害に必要なのは「正しい理解」

不登校と昼夜逆転

time 2018/01/02

不登校になると徐々に朝起きられなくなってきます。そして、昼ごろ起きるようになり、夕方起きるようになり、徐々に昼夜逆転が始まります。

1.深夜は安らげる時間

不登校やひきこもり中の人にとっては深夜は安らげる時間でもあります。それには幾つかの理由があります。

1)夜中は町が寝ている

朝が来ると元気な人は学校に行ったり、会社に向かいます。不登校・ひきこもりの最中はそういう人たちと比べてしまうので、朝は居場所がなく、いたたまれない気持ちになります。昼は昼で活動的な生活音や明るい光が差し込んできます。それも不登校・ひきこもりにとっては厳しいものです。一方で夜は町全体が寝ています。比較する相手も寝ている時間ですから、気持ちがとても楽です。自分もダラダラしているけれどみんなも寝ているのですから。これは夏休みや土日にも言えます。平日の昼間、学校がある時間帯は自分がサボっているような感じがします。逆に土日や夏休みなどはみんなも休んでいるので同じようにひきこもっていても気持ちが楽なのです。

2)生活音がしない

不登校・ひきこもりの最中は外の音に敏感です。車の音、子供の声、隣の人の声などが耳に入ってきてしまいます。そして、そこからさまざまな人の生活を想像し、比較して落ち込みます。その点で夜中は生活音も少なく、静かです。自分の心の見出すものが少ない安らげる時間なのです。

3)邪魔されにくい

昼間は親も起きていますから、食事に誘われたり、怒られたりと気持ちが休まりません。夜になるとそのようなノイズもなくなり、自分の好きなことをして過ごせるのです。

 

2.自分を否定する時間を減らす

悩みを抱えたり、自信がなくなってしまっている子供にとって、起きている時間は「自分を否定する時間」ともいえます。ずっと、「自分はダメな人間だ」「自分は我が家のお荷物なんじゃないか?」「誰も自分を必要としている人なんていない」「自分がいなければ家族ももっと楽なじゃないか?」そんな風に考え続けていたら気がおかしくなってしまいます。

1)睡眠によって否定する時間を減らす

必要以上に寝ていることで悩む時間を減らすことができます。特に悩みやすい昼間の時間を睡眠にあて、睡眠時間も長めに取るほど自分を否定する時間が減るのです。これは自信をなくし、自分を否定し始めている人には救いでもあります。

2)ゲームによって否定する時間を減らす

夜の自由な時間はゲームに専念しやすい時間でもあります。昼間は親の視線があるので集中できないゲームも(家庭にもよりますが)夜中は思う存分集中できます。ただ、多くの場合、ゲームに興味があって熱中しているのではありません。自分を否定する時間を減らすためにゲームをしているのです。ゲームの中にいれば、「いらない自分」と向き合わなくて済むからです。

 

3.昼夜逆転を受け入れる

昼夜逆転している我が子にひとこと言いたい親はたくさんいます。しかし、それをぐっと抑えてそれを話題にしないようにすると昼夜逆転している子供としては救われる思いがします。

1)わかっていてできないこと

昼夜逆転を改善することは「必要だ」とわかっているからといってできるわけではありません。それができないから困っているというのが当事者の気持ちです。寝ている我が子に「昼夜逆転を解消すべきだ」と正論を言ってしまうと子供は板挟みになってしまいます。

2)あいさつが肯定感を高める

親がもし「おはよう」「おやすみ」「ただいま」「いってきます」とあいさつをしてくれたら、その言い方が否定的ではなく、ナチュラルな感じだったら、、、昼夜逆転を理解して、受け入れていくれているように感じます。この静かなサポートがじわじわと自信を取り戻すのに役立ちます。

3)感情の共有

「今日は寒いね」「良い天気だね」「これおいしいね」些細な感情の共有が自信につながります。不登校・ひきこもりをしていて、人と会話をしていないと「寒い」と言って良いのかどうかもわからなくなります。「寒くないよ!」と言われてしまうような気がすると怖くて言えなくなります。「不安だ」「困った」というような感情はなおさら言えません。些細な感情の共有を続けるだけで、「この気持ちを表現しても良いんだ」という自信がついてきます。

 

4.昼夜逆転のメリット

昼夜逆転に限りませんが、よくない生活習慣はさらによくない生活習慣や状態から守ってくれていることがよくあります。昼夜逆転が望ましくないからと単純に取り去ってしまうとリラックスできないし、昼間のストレスにさらされて回復することができません。プラスではない行動でも最悪なマイナスを回避するためには役に立つので、昼夜逆転を経て、元気になっていくと理解していただくと良いと思います。

 

 

プロフィール

椎名雄一(心理カウンセラー)

椎名雄一(心理カウンセラー)

初めまして。椎名雄一です。 多くの大人が問題を先送りしようとします。今、解決しなければ、子どもはより困難な未来を乗り越えなくてはなりません。 [詳細]