町田・相模原|通信制高校 精華学園町田校 校舎長ブログ

起立性調節障害、うつ病、ひきこもり、発達障害に必要なのは「正しい理解」

起立性調節障害の簡単な解説(解説動画)

time 2018/07/17

起立性調節障害という名前を初めて聞く方も多いとおもいます。

「めまい」「朝起きられない」

と子どもたち(特に小学校高学年から中高生)が悩んでいる様子が見られたら、「もしかしたら?」と一度は考えていただきたい症状です。

1.起立性調節障害の簡単な仕組み

動画でも解説していますが、起立性調節障害は自律神経失調症の一種です。

自律神経
交感神経(活動につかう)副交感神経(休息に使う)この2つの神経の働きが悪くなると自律神経失調症になります。血液の流れが悪くなったり、睡眠に支障が出るなどのコントロールを失うのが特徴です。

 

 

1)起立時(立ち上がると・・)

人が体を起こして立ち上がろうとすると体内の血流が重力によって乱れます。そのままにしていたら、下半身に重力に引っ張られた血液が集まって、脳の血流が不足します。

交感神経がうまく働かないので、「寝起き」「起立時」「風呂上がり」などにその症状が出ます。

2)めまい・たちくらみ

脳に血液が行かないので「酸素」や「栄養」が不足します。

その結果、「めまい」「たちくらみ」といった症状に悩まされることになります。場合によっては視界がまっくらになったり、失神してしまうこともあります。

3)朝起きられない

もう一つ特徴的なのが「朝起きられない」という症状です。

脳の血流が足りていないので、ぼーっとしたような状態が続き、朝起きることができません。そればかりか、夜は夜で交感神経にスイッチが入りっぱなしになってしまうので、寝られないのです。

一般に5時間程度ずれるといわれています。

つまり、12時ごろに朝7時のような目覚め方をして、早朝5時ごろに夜中の0時くらいの眠さがやってくるのです。

4)ストレス

問題をややこしくしているのは起立性調節障害は自律神経の問題だということです。つまり、ストレスによって自律神経が乱れれば起立性調節障害の症状が悪化します。

そもそも過度なストレスによって起立性調節障害になったのか?起立性調節障害だったものがストレスによって悪化したのかはわかりにくいものです。

起立性調節障害と診断されてもなお「怠けだ」と言われてしまう理由の一つがそこにあります。

 

2.起立性調節障害になりやすい時期

起立性調節障害になるきっかけがいくつか

1)春から夏にかけて

この時期は血圧が下がりやすく、起立性調節障害の症状が出やすい時期です。「連休明け」「梅雨明け」「夏休み明け」などに急に朝起きられなくなったり、めまいなどを感じたら起立性調節障害の可能性があります。

2)身長が急激に伸びた

思春期には身長が急激に伸びることがあります。「1年間で10センチも伸びた!」というような時には起立性調節障害のリスクがあります。身体の急激な成長についていけないことによる不具合が一時的に出るからです。

 

3.大事なのは二次被害を防ぐこと

起立性調節障害で大きな問題になるのは「めまい」や「起きられない」ことではありません。それによる二次的な問題です。

1)不登校

学校が求めるような朝から活動することは起立性調節障害になるとできませんから、欠席が多くなったり、夕方から部活だけ参加するというような状況になります。

それでは居心地が悪いですし。場合によっては周囲から攻撃を受けるので不登校になってしまいます。

2)成績不振

起立性調節障害になると頭がぼーっとしています。集中力、思考力、判断力が落ちていますから成績が上がりません。特に成績をあげようと頑張ってきた生徒にとってはつらいことです。

「他の選択肢が」と周囲に言われてもそちらにスイッチしにくいものです。

3)自信喪失

自分自身の価値や存在する意味、何の役に立てるだろうかと考え始めると一時的とはいえ、起立性調節障害の症状が出ている間はつらいものです。

特に大人と違って学生は同じ学年のつながりも強いので、飛躍対象となる人がたくさんいます。「あいつは頑張っているのに」と思うと自信を失ってしまいます。

 

プロフィール

椎名雄一(心理カウンセラー)

椎名雄一(心理カウンセラー)

初めまして。椎名雄一です。 多くの大人が問題を先送りしようとします。今、解決しなければ、子どもはより困難な未来を乗り越えなくてはなりません。 [詳細]