2018/11/28
受診する医療機関によって診断名が異なってしまう起立性調節障害。
つらい状況なのに何度も診察を受けたり、検査されるのはつらいものです。正しく診断してもらう方法や検査の方法をまとめました。
1.異常なしと言われてしまう
1)近所の内科では難しい
起立性調節障害は「立ち上がったとき」の状態が悪いのが特徴なので血液検査をしても発見できません。このページの下の方でご紹介しますが、新起立試験という方法でチェックすると発見することができます。
たくさんの他の病気の診察、治療をしている内科の先生は起立性調節障害について詳しい知識を持っていないこともあります。
そうなると血液検査などの結果を見て「身体的に異常がない」と診断されてしまいます。
2)子どもの体調不良は小児科へ
大人の体調不良と違い、子どもの体調不良は成長の過程での特殊な状態や心と身体のバランスによっておきます。
そのような症状に対して対応できるのは小児科の先生です。起立性調節障害かなと思ったら、中学生であっても小児科に行くとチェックしてもらえます。
子どもの頃、かかりつけだった小児科があればそこに相談するのが良さそうです。
2.新起立試験(検査方法)
新起立試験をすることで起立性調節障害かどうかを検査することができます。
1)午前中に静かな場所で行います
緊張すると血圧が変化してしまうので、静かな場所で検査をします。
2)あおむけに寝ます(10分間)
心電図や血圧計をつけた状態で10分間横になります。
3)起き上がって血圧を測ります(10分)
医師の合図で起き上がります。ここでひどい立ちくらみがしたり、視界が真っ暗になることもあります。ここから10分間の血圧や心拍数を測定します。
4)重傷度やサブタイプを調べる
血圧の回復度合いや心拍数の変化などからより詳しい分類のどれに当てはまるか(サブタイプ)を調べます。これによって、治療方針や薬が決まります。
3.心理的な影響
検査をするときには心理的なストレスの影響も考慮しなくてはいけません。次のような質問をして日々のストレスをチェックします。
- 学校を休むを症状が軽くなる
- 日によって身体症状が変化する
- 気にかかっていることを言われると症状が悪化する
このような質問をすることで、日常生活のストレスと症状の関連性を調べます。
学校がある日とない日では症状が違うこともありますし、会話の話題によってストレスを感じると症状が悪化することもあります。