2018/11/28
今日は町田で通信制高校・サポート校の合同説明会がありました。
「子供が午前中に起きてこない」
「夜中までゲームをやっている」
「学校に行けなくなってきた」
そんなご相談がほとんどと言っていいほどでした。
その多くの生徒が起立性調節障害と診断されていましたが、一部の保護者は本当に起立性調節障害なのか疑わしいと言っていました。というのも夜中までゲームをしたり、好きなことをやるときには朝起きられたりするのに学校に行ったり勉強することはできないからです。
起立性調節障害は5時間ずれる
起立性調節障害を理解する上でわかりやすい概念が「5時間ずれ」です。
朝7時は起立性調節障害時間で夜中2時
当事者からするとこれは厳しいですよね。夜中の2時に起きるのは目が覚めないくらい眠いかもしれません。「楽しいことなら起きるのに!」もこれなら納得がいくかもしれません。夜中に車に乗り込んで旅行に行く日はワクワクして、目が醒めるものです。海外旅行中に時差があっても目の前に楽しいことがあるから動けるのです。
朝がた5時が夜の0時
5時間ずれる起立性調節障害時間では朝がた5時が夜の0時です。逆に0時なんだから寝なさいと言ってもそれは起立性調節障害時間では夜7時です。小学生でも寝ない時間帯です。
二次的問題 誤解
誰も起きていない夜0時から朝がた5時の時間帯。
毎日毎日寝られないとしたら何をしますか?
ユーチューブやテレビ、ゲームに手が伸びるのではないでしょうか?眠くなるまでそれらで気を紛らわせていなければ、5時間悶々としていなくてはなりません。
ゲームは救い
そう考えるとゲームは救いでもあります。眠くなるまでの孤独を埋めてくれます。もし、毎晩、5時間「自分はなんで寝られないんだ」と考えていたら生きているのも苦しくなります。そうならないためにゲームはとても重要です。
ゲーム依存
しかし、その救いが毒になる時期が訪れます。やむなくやっていたゲームにはまり、今度はゲームのために寝られなくなります。5時になったらそれなりに眠いのにゲームのキリが悪いので朝までプレイを続けてしまうかもしれません。
このようにして起立性調節障害にゲーム依存が混ざってきます。
二次的問題 ストレス
起立性調節障害は大きなくくりでは自律神経失調症です。つまり、ストレスと症状には密接な関係があります。もし、「朝起きられないこと」「ゲームしていること」を責められれば、ストレスを感じます。特に理不尽な怒られ方や理解がない責め方をしてしまうとなおさらです。
そして、そこで受けたストレスによって起立性調節障害の症状が悪化します。
悪循環の始まりです。
9割のご家庭がそのパターン
今回、面談させていただいた9割のご家庭がそのパターンでした。悪循環をぐるぐる回してしまって、起立性調節障害+ゲーム依存+うつ+人間不信のような状態になっています。起立性調節障害は本人がなりたくてなっているわけでもありませんし、回避できるものでもありません。ゲーム依存やうつや人間不信は周囲の関わり方次第では回避できます。
この二次的に起きている問題をどれくらい少なく食い止められるかは周囲の理解によるのです。
中学校2年生の方へ
今、中学校2年生で起立性調節障害で学校に行けていない方はこれを立て直す良いタイミングです。中3、高1、高2、高3の生徒は今、もし起立性調節障害によって生活のリズムが乱れてしまっていたら、今年度中に体勢を整えるのは難しいかもしれません。症状にもよりますが期間的にギリギリです。
中学2年生がこのタイミングで動き始めれば、約半年費やして、「起立性調節障害」「ゲーム依存」「うつ」「人間不信」などを解消することができます。2019年の夏にそれらがある程度解消されていれば、高1から素晴らしい毎日を送ることは難しくありません。
中学2年生で悩まれている方は是非ご相談ください。
12月28日 29日 に講座と個別相談の枠があります。中学2年生を優先的に対応させていただきますので早めにご連絡をいただけたらと思います。
高校生は12月1日付で転校できれば、今の学校の単位があまりとれていなくても全日制のルールで進級できないと言われていてもなんとかなる可能性が高いです。1月1日付で転校となると間に合わない可能性があります。2月ではほぼ無理です。出席日数が足りないと言われている学校で3月を迎えてしまったら、今年の単位は0になってしまうかもしれません。
12月1日 遅くとも 1月1日付で転校をして、通信制高校のルールで単位をとってしまえば3月の時点で何事もなかったかのように単位を取得できる可能性があります。これは大きな違いです。お早めにご相談ください。